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サロン・ドートンヌ2014・1話「3つの難題」 [旅(Travel)]

2014・170センチのパッキング・510.jpg

162センチ四方の作品を梱包したもの。
日付は変更しなければならなかった。

The package of my work, 162cm(65inches) square.
I needed to fix the date of it.

◎スマートフォンが点滅している。
何か連絡があったらしい。

電源を入れお知らせ欄を引き出して見ると・・・
「カタール航空からフライトに関する、
重大な変更が届いています。

すぐに『・・・(エクスペディアの番号)』に、
お電話ください。
場合によってはお席が確保できない場合もございます。」

・・・なんじゃそりゃ!

今日は10月10日の旧体育の日。
フランスに出発する僅か2日前。

快晴の日差しが差し込む中、
激しい不安に苛まれて電話。
この時点でちょうど正午。

旅行代理店のエクスペディアによると、
行き12日の便はそのまま飛ぶが(少し安心)、
帰り21日の便がパリ→ドーハはそのままも、
ドーハ→大阪が「欠航」との事。

・・・なんじゃそりゃ!

ドーハ→大阪は翌日22日の同時刻に飛ぶ便が、
代替案として示されているとの事。

理由は何も知らされていないという。
出発日の12日は台風が予想されているが、
1週間後の21日に特段の理由がある訳がない。

推察するに恐らくその便の乗客が、
利益を出すのに十分な数では無かったので、
航空会社の都合で前後の便に詰めようとしたのだろう。

僅か1週間前とは!
国内や国外で既に行った様々な手配や契約は、
どうなるんだ!

と言ってもエクスペディアに怒ってもしょうがない。
「宿泊費等が出るんでしたら、
翌日の便で結構です。」
「航空会社に確認して折り返しお電話します。」
担当はミノワさん。

その返事を待つ間に、
エクスペディアの別の方からお電話がある。
「カタール航空で重大な変更があって・・・」
「その件では既に別の方にお電話しております。」
「あっそうでしたか!」

しかし新たな情報がその方からもたらされる。

「エールフランスのほぼ同時刻の直行便と、
カタール航空ドーハ発→成田着の便が、
代替案として示されています。」

「エールフランスの直行便良いですね。
成田着のものも大阪まで繋げて頂けるなら、
問題ありません。
翌日便は別の方に確認して頂いています。」

さらに続けて・・・
「ただ問題なのは170センチ×170センチ×20センチの、
大きな看板のようなものを運ぶ必要があり、
それが受託手荷物として載るかどうかが問題です。」
「そうですねー!」

この方はタカモリさんミノワさんと相談し、
解決可能な案を探してくれるとの事。

そのミノワさんからまた着信がある。
ただしタカモリさんの情報はまだ伝わっていないようだ。
「ドーハの翌日便ですが、
空港内で24時間を超える乗継は、
認められないとの事です。」

・・・なんじゃそりゃ!

「カタール航空では宿泊費等の保障も出来ないとの事で、
全額返金で対応する事は出来るとの事です。」

「全額返金頂いても、
現地での行動計画が綿密に組まれていますから、
今更どうにもなりません。
手配した現地の運送屋さんに支払う金額だけでも、
自分にとっては大変な額です。」

「そうですねー、そうですねー!」

「あと別の方(タカモリさん)からお電話があり、
エールフランスのほぼ同時刻の直行便と、
パリ→ドーハ→成田の便があるそうです。

いずれの便でも170センチ×170センチ×20センチの、
大きな看板のようなものが載れば、
問題ありません。」

「確認してみます。そのままお待ちください。」

20分ほど待つも・・・
「エールフランスはその大きさは載らないそうです。
載せる場合はお客様ご負担で費用が掛かります。

成田経由は大阪までの別会社便を、
ご用意する事は出来ますが、
やはりカンバンは載らないそうです。」

・・・八方塞がりだ。

しかしミノワさんの話には続きがある。
「この2便はご予定の21日パリ発の便ですが、
前日20日の便なら日は違いますが、
時刻は同じ時刻のものがあります。
この航空会社はカタールです。」

「その前日の案はパリの運送会社との、
荷物の搬出入の約束があり、
相談しないと一人では決められません。

すぐ相談して折り返しお電話します。
担当はミノワさんですか?」

「そのとき電話に出たものが担当となります。」
「了解しました。」

ここで13時30分。
パリでは朝6時30分だろう。
少し早いがパリの運送屋さんに電話だ!

『出てくれ!』祈る気持ちで1分強、
日本とは異なる呼び出し音を聞き続ける。

奥さんが出られる。
「朝早く申し訳ありません。
・・・今おられますか?」
「はい、少しお待ちください。」

・・・結果として・・・
「大丈夫ですよ。」
「ありがとうございます!」

次に日本の運送屋さんに電話。
「良いですよ。」
こちらも大丈夫!

すぐにエクスペディアに電話する。
今度の担当はキンさん。

カタール航空への確認をして頂くが、
「そのままお待ちください。」
と電話口で言われてから、
実に30分以上も受話器を持って待つ。
長すぎる!・・・駄目なのか???

「大変長らくお待たせしました。
予約が取れました!」
「ありがとうございます!」

最後にパリの日本人宿の経営者、
京本さんに日程変更をメールし、
キャンセル料が必要かどうか確認。

この時点で14時30分。
一旦永遠に続く事務を止め、
走りに行って空手の練習をして、
頭を切り替える。

帰ってくると京本さんからメールが来ている。
『ナギさんからキャンセル料は取れませんよ。
料金も友達価格の120ユーロで結構です。』

『ありがとうございます。!』
7日で120ユーロなら1泊およそ17ユーロ。
これは本当に助かった。

こうして最初の日に起こった、
「3つの難題」の内、
1つ目を解決した。

2つ目は今年最大の台風19号だ。
これも時速20キロという自転車ほどの、
進行速度が幸いして、
出発時間には九州南部が暴風圏。
神戸では雨も降っていない。

このようにして2つ目の難題、
「台風」が辛くも回避された。

翌日なら間違いなく「欠航」。
危機一髪だったと言える。

しかし今までの2つも確かに難題だったが、
それに勝るとも劣らない3つ目の難題が、
最後にキチンと用意されていたのだった。

(つづく)

+++++++

この時は本当に焦りました。

しかもこの作品ですが、
まだ帰ってきていません。。。

前回のブログで書いた通り、
帰りの共同運航便となったANAの方に、
「こちらからお送りします。」
と言われて安心していたのですが、
結局この作品を詰める大きさの車が無いとの事。

・・・えええっっっ!
自分で運送屋さんを手配しないと駄目なようです。

確かに飛行機に積めるかどうか保証できませんとは、
行きにカタール航空から言われたものの、
運送会社は帰って来た時、
「えっ送って頂けるんですか?」
「もちろんです!」
とANAの方に約束して頂いたから、
キャンセル料を払ってキャンセルしたのに。。。

キャンセル料はカタール航空から、
出るかも知れない、との事。
これもこちら側の間違いで、
キャンセル料を少なくお伝えしていたので、
まだ判りません。
どうなるか依然とても不安です。

・・・さて明日から神戸市・西区民センターと、
芦屋市・春日集会場での、
デッサン及び水彩講座が始まります。

区民センターの方は、
デッサンが26人(最大定員)、色鉛筆が22人と、
多くの方にお越し頂き、
ありがとうございました。

芦屋も一般の方にも参加して頂けるようで、
こちらも楽しみです!

ではまた。
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カズノコ

難題は、解くのが難しそうなのでパスします。
それにしても交渉するのって大変でしたね!
成功は、ナギさんの人柄と粘りと恵まれた運の
せいかな!
by カズノコ (2014-10-28 00:57) 

岩崎ナギ

カズノコさん→お読み頂きありがとうございます。
おっしゃる通りこの日は最初の一報から、
2時間以上、色々な所に電話したり、
電話がかかってきたり、
その話し合いがつくのを電話口で待ったり、
ずーっとそんな繰り返しでした。
最終的に1日旅程を短縮しましたが、
別の便にともかく乗れるようになったのは、
関わった皆さんのおかげと思っています。
危うい所で救われました。。。
by 岩崎ナギ (2014-10-29 07:14) 

匁

手荷物162×162cm!!
面積的には120号を超える大作ですから大変ですね。
航空機に乗せるのも大変ですが、
飛行場まで持ち込むのはどうされたんですか?
電車?バス?タクシー?自家用車?
ご苦労様です。
無事展覧会に出品されたことを
お喜びいたします。


by (2014-10-30 10:40) 

岩崎ナギ

匁さん→お読み頂いてありがとうございます!
まぁ本当に大きい手荷物でした。
航空機に載せる段階でも、
かなり注意を頂きましたが、
飛行場までは赤帽さんをお願いしました。
フランスの受け取りも同様です。
無事に展示できたのは僥倖と言って良いでしょう。
助けてくださった皆さんに感謝です。
またこれからもよろしくお願い致します!
by 岩崎ナギ (2014-10-30 21:31) 

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