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アゼルバイジャン記1話「ディプロマティック・パーソン」 [旅(Travel)]

001-5・「作品梱包」・510.jpg

+ナギ作品封筒
+The envelope of Nagi's work.

○いつも通りギリギリの準備だ。

前日の4月30日は授業だった。
西区民センターでデッサンを教えて帰宅。
当日準備をするというドロナワぶりだ。

もっとも持ち込む作品だけは、
前々日4月29日の月曜日に、
4時間かかって梱包しておいた。

重量16.5キロ。
縦110センチ・横146センチ、
巨大な封筒になっている。

トルコ航空は長辺158センチ、
重量20キロ・個数2個、
まで無料で受託できる。

もう1個は「折り畳みイーゼル」と、
「カッターナイフ」を同梱したもの。
刃物は機内に持ち込めないからだ。
こちらは1キロ弱で合計17~18キロ。

アゼルに付いた後で、
撮影した「封筒」が冒頭の写真だ。
「ART WORK
JAPAN←→AZERBAIJAN
HANDLE WITH CARE」
ウラオモテに大書した(長旅で少し破れている)。

関空では・・・
「大切に取り扱いますが、
万一破損した場合、
保険適用外になっております。」
とトルコ航空の素敵なハーフ女性に、
丁寧ながら明確に伝達頂く。

搭乗口は2番口。
22:30離陸だから、
20:30の同口には、
一番乗りで人気も無い。

アゼル事務局にメールする。
バクー到着後どうするべきか、
迂闊にも確認していなかったからだ。

かてて加えて常用メールの、
パスワードをド忘れし、
何度も入力を失敗した挙句、
第2メールで質問する。

席は4人掛けの通路席。
いつも通り痛風防止に歩き回るためだ。
真ん中は2つ空いている。

反対側の通路席の方に確認し、
すぐ隣の席に荷物を置かせて頂く。

離陸後すぐに飲み物が出るが、
単にノドを潤す目的なのか、
食事も後で出るのか判らない。

質問すべきか迷う頃には、
食事が出てくる。
ご飯か魚かを選べて、
ご飯なら「お好み焼き」も付いてくるから、
ご飯を選んだ。

食べ終わると日本時間0時に近い。
イスタンブールとの時差は何時間なのか?

『6時間』
『早い遅い?』
『えーっと混乱しちゃった・・・
パスト(過去)。』

乗務員のトルコ女性は答える。

今は日本時間0時10分、
イスタンブール18時10分。
時計の針を修正する。

到着時刻は5時35分。
およそ11時間後だ。

浅い眠りで度々目を覚まし、
機内を歩き回りながら、
断続的に眠る。

赤ん坊の泣き声で、
完全に眠りを破られた午前3時前。
すでに食事の準備は始まっている。

チーズの盛り合わせなどを、
朝食として食べコーヒーを飲む。
情報画面に映し出された、
到着予定時刻は4時27分に早まっている。
2杯目はミルクティーを注文する。

機は件の表示どおり、
午前4時27分に着陸する。
無事の着陸はいつもながらホッとする瞬間だ。

空港の片隅でワイファイを探し、
それらしいのを見つけ接続するも、
どうも様子がおかしいので、
メールを確認せず即切断。
バクー到着後どうするか、
結局わからずじまい。

午前5時前から7時過ぎまで、
搭乗口すら決定されない。
窓の外は少しずつ明るくなる。

001-1・明るくなる「暗」・510.JPG

001-2・明るくなる「中」・510.JPG

001-3・明るくなる「明」・510.jpg

しばらく外をデッサンしていると、
電光掲示板に「310」搭乗口と出る。
場所をトルコ人男性係官に質問するも不親切。
イノセ発言の影響だろうか?

歩きながら「310」を見つけ出す。

001-4・「310」・510.JPG

係員の男性に・・・
「バクー行きですか?」
「そうです。搭乗券を見せて。」
・・・ハンコを押してくれる。

しばらくして移動バスに乗り、
タラップを上がって機内へ。

2時間の短い飛行でバクーへ。
機内食は「Turkish style cheese pastry」
チーズ風味で薄皮を重ねたような食べ物。
結構おいしい。

到着したバクー空港で、
「foreigner(外国人)」の列に並び、
入国手続きを待っていると、
突然「名前」を呼ばれる。

ビックリして「イエス!」と答えると、
手招きされ、
「diplomatic person(外交上の人物)」の列に、
並ぶよう言われる。

入国審査官の女性と、
「アーユーア・ディプロマティック・パーソン(外交上の方)?」
「アイム・アン・アーチスト(芸術家です)」
チグハグ問答して無事入国。

審査場の内部まで入って来ていた、
気は優しそうだがゴツい、
事務局関係者らしいおじさんに
(英語は全く話せない)、
作品をカートで押して頂き空港を出る。
気温は暑い。

001-6・カートを押す「ナジーム」・510.jpg

出口ではロシア風軍服の、
おじさん2人に呼び止められ・・・

「それは何?」
「芸術作品です。」
「どんな技法?」
「こんな(と名刺を見せ)技法です。」
「イワサキナーギー」

・・・無事通過。

外ではメルセデスが停まっている。
確かに良い車だが作品に対しては、
いささか小さ過ぎる。

「ノープロブレム」とゴツいおじさん。
アチコチ破りながら(作品だから丁寧に!)、
無理にネジ込み、
車は空港を出発した。

(つづく)

001-7・アゼル国旗「メルセデス」・510.jpg

+++++++++++++++

今週から始まりました「アゼルバイジャン記」、
いかがでしたか?

速報ですがアゼル展覧会が好評だったため、
トルコにも招待して頂ける可能性が高まりました。
詳細は決定後ご報告します。

いつもお越し頂きありがとうございます。

次回は5月20日(月)更新予定です。
よろしくお願い致します。

では!
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カズノコ

入国手続きも特別待遇、良かったですね!
巨大な封筒には、ビックリ、しましたよ。
お次を楽しみにしてします!
by カズノコ (2013-05-19 23:04) 

岩崎ナギ

カズノコさん→待遇が良かったのは、
感謝する面と驚く面、
そしてある意味では「おかしみ」を感じる面、
色々ありました。
一言で「良かった」と言い切れない面はあります。
ともあれ助かった事は間違いありません。
「封筒」はもっと厳重に梱包すべきでした。
痛まないように気をつけなければなりませんね。
いつもお読み頂きありがとうございます!
by 岩崎ナギ (2013-05-20 07:33) 

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