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講義「水彩画の栞」・大下藤次郎にちなんで [ナギの美術教室(Nagi'sArtSchool)]

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「水彩画の栞」の技法を基(もと)に、
制作される受講者の方々。
(撮影許可を美術館とは別に個別に頂いています)

大下藤次郎展・ポスター・510.jpg

©神戸市

○おはようございます。

10月1日(土)は、
「大下藤次郎」展にちなんで、
小磯記念美術館に、
「大下藤次郎と現代作家にまなぶ透明水彩」、
という講義に行ってきました。

藤次郎の著(あらわ)した、
「水彩画の栞」の内容に基づき、
授業計画を作成し、
佐渡への船旅の途中途々で同書を読み、
ほぼ内容を暗記して授業に臨みました。
(佐渡への旅についてはまた掲載します!)

募集当初こそ「4名」という状況でしたが、
中間報告で「10名」に、
最終的には15名定員の中、
皆さんのご協力を頂いて、
「午前12名、午後15名(定員)」
という盛況の中、
無事に開催、終了する事ができました。

ありがとうございました。
正直ホッとしています(笑)。

「水彩画の栞」の文章量は、
それほどのものではなく、
気合いを入れれば1日で読めます。

しかしその中から「どこを、どういう風に」
お教えするかには、
ずいぶん頭を悩ましました。

まずなぜナギが担当するのか、
それを明らかにしなければ、
受講生の方も納得できないだろうと思い、
大下藤次郎は所属する日本水彩画会の、
前身を立ち上げた人である事を述べ、
その理念と技法の普及に努めるため、
担当する事になった旨をお伝えしました。

藤次郎の理念とは、
少なくともナギが判断する限り、
「栞」41頁に記されている、
「要はただ正直に物を写せば可なり。」
これに尽きると思います。

自分は大作では創造的な絵も描きますけど、
基本はやっぱり現実のものをしっかり見る、
これが一番だと思います。

「どう描くか?ああ描くか?」
と問う前にまず実際に見て描くと。

そこから看取した「何か」を、
より創造的な作品にも活かすと。
「神戸安全ビスケット(KSB)」でも、
「神戸フラワーロード(KFR)」でも、
「それゆけ甲子園!(KBP)」でも、
今制作中の「佐渡のたらい船(SBS)」でも、
まず実景の写生がありました。

そこで受講生の方にも、
実際に公園で写生して頂きました。
(その前には学芸員の方のご説明付きで、
作品をご鑑賞いただいています。)

皆さん藤次郎の作品の鑑賞後でもあり、
「栞」の内容について・・・・

「絵を描くのは文章を書くのと同じであり、
抑揚、頓挫、波乱、照応、などが必要である。」

「明るい所(の中の暗い所)をまず塗り、
それから中間、暗い、と、
範囲を段階的に狭めて塗り進む。」

「空は画面に水を塗っておいて、
左上から順次ぼかす方法もある。」

という事をお伝えした後でもあり、
構図の計画、色の塗り方、
空の表し方、などに配慮が見られます。

1時間弱の短い制作時間でしたが、
非常に熱心に取り組んで頂け、
写生特有の「臨場感」あふれる、
作品を仕上げて頂きました。

その後、講評、記念撮影とあり、
2度の授業とも、
無事に終える事が出来た時には・・・

「多くの方にお越し頂けてホッとした!
真剣に取り組んで頂けて良かった!
大失敗しなくて助かった!」

・・・と安堵感のみでした(笑)。。。

お忙しい中お越し頂いた方々、
全てご用意頂いた美術館の方々、
ブログを通じてご助言頂いた方々、
本当にありがとうございました。

同展は10月10日(月・祝)までで、
あと僅かの期間ですけど、
お近くの方はぜひお出かけになると、
良いと思いますよ。

とっても良い展覧会です。

ナギ自身このお話があるまで、
明治期の水彩には、
ほとんど関心を払って来ませんでしたが、
改めて鑑賞し調べ直してみると、
学べるものが本当に多くありました。

その学んだものの一々を、
文章で記す事は今は省きますが、
これからの制作によって、
絵でお伝えしていきたいと思います。

次回は10月7日(金)に更新します。

10月4日(火)いよいよ、
神戸市西区民センター「デッサン講座」
秋季が始まります。

ギリギリですが本日まで、
受講を受け付けています。
すでにお申し込みになられた方は、
お忘れなくお越しください。

「だから今日希望がある」のCD、
ご希望頂いた方、
ありがとうございました。
全ての方々のお手元に、
無事届いてホッとしております。

同CDにちなんだコンサート、
「被災地へ歌声を!
ゴスペルチャリティコンサート
What A Wonderful World」
拝聴しました。

素敵な歌声でした。
ありがとうございました。

「神戸アートマルシェ」拝見しました。

こちらも学ぶ事が多かったです。
お誘い頂いた方々ありがとうございました。

では!
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コメント 3

匁

秋季講座頑張ってください。
読んでいて絵の描く心構えが
伝わってきました。
by (2011-10-03 20:39) 

カズノコ

絵を鑑賞して、講義を受けて
そのうえで実際に絵を描いてみる。
とっても、素晴らしい企画だなと、
感心しています。

「絵を描くのは文章を書くのと同じであり、」
面白い発想ですね!

明日からの後期デッサン講座、また勉強させて
貰いますね!

by カズノコ (2011-10-03 22:41) 

みなりん

昨日はnice! だけ押させて頂きました。
平日、曽根訪問は会社の昼休みにしております。

自宅のADSL回線を今月末ぐらいには光回線にできるかと
思うのですが、休日は余りにも遅くて曽根巡回出来ず。

ナギさんの日記は3回ぐらい読み直して頭にいれて
おりますが、絵については素人ながらも、いろいろ学ばせて
もらっております。
by みなりん (2011-10-05 12:49) 

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