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3原色で描く石膏「ミロのヴィーナス」 [水彩+色鉛筆]

003・水彩完成「ミロのヴィーナス」・510.jpg

題:3原色で描く「ミロのヴィーナス」
作者:岩崎ナギ
技法・水彩
大きさ・410×318(ミリ)6号

Title : 3 Primary Colored "Venus de Milo
Artist : IWASAKI, Nagi
Technique / Watercolor
Size / 410mm × 318mm(16.4"×12.7")

+おはようございます!
岩崎ナギです。

神戸市「西区民センター」の指導案として、
3原色で描く「ミロのヴィーナス」、
を描きました。

ミロのヴィーナス、
区民センターにある胸像の一つです。
同センターにも沢山ではありませんけれど、
4体ぐらい石膏がありますので、
課題としてお出ししてみました。

石膏は白いので、
3原色を混ぜ合わせる練習には好適ではないか?
と考えたものです。

同センター近くの「みなと銀行・西神中央支店」では、
本日1月10日~1月24日まで「デッサン講座」の方の代表作と、
講師である私、岩崎ナギが「西神中央橋」を描いた作品、
の3点を展示します。

この「みなと銀行」での展示は2回あり、
1月24日~2月2日まで「色鉛筆講座」の方の代表作と、
「水彩講座」の方の代表作、
それに岩崎ナギが「プレェンティ西神中央」を描いた作品も併せて、
やはり3点の展示を行います。

どちらもぜひご高覧よろしくお願い致します。

追記2017年1月11日(火)
昨日、無事展示して参りました。
皆さん、ありがとうございます。
ご高覧よろしくお願い致します。

2017年「みなと銀行」展示+岩崎ナギ・510.jpg

講座生の方と「みなと銀行・西神中央支店」展示。
前~1月24日。後~2月6日。ご高覧願います!
Including my students, a mini show started :D
Part 1 to Jan. 24. Minato Bank, Kobe, Japan.

みなと銀行・西神中央支店URL↓
西神中央駅すぐ。路面1階に店舗が移りました。
http://map.minatobk.co.jp/f3964j25/detail.php?no=65

また課題説明の後に、
京都で目の不自由な方と参加した、
ワークショップについても記しました、

では以下が指導案です。
ご高覧よろしくお願い致します!

+++++++

001・石膏「第1段階・十字線」.JPG

1・石膏での十字線の重要性

観察による絵画全般の構図で、
十字線は重要ですが、
石膏では特に重要だと言えます。

卓上の題材は小さいものが多く、
各位置関係がおかしくても、
題材自体の描写には関係せず、
つい画面の真ん中はどこか?
という意識が弱くなりがちです。

しかし石膏では部分と全体が、
途切れる事無く繋がっており、
十字線の交差点つまり真ん中が、
石膏のどこに位置するか理解し、
各部の位置関係を掴まなければ、
描く事は容易ではありません。

ぜひ十字線をお引き頂いて、
画面の真ん中、上下左右の端は、
構図上、画面上どこかを確認し、
描かれる事をお勧めします。。

002・石膏「第2段階・塊で見る」.JPG

2・塊で捉える

石膏像も学習した基本形体の、
陰影の付き方が活かせます。

例えば作例では画面左からの光。
顔面全体を円柱として捉えると、
顔の左から3分の2辺りが、
影の最も濃い部分になります。

その大きな明暗の中で更に、
細かな目鼻口という陰影が付く、
と捉えて頂ければ大丈夫です。

髪の毛も最初から細部を追わず、
塊で大まかに分割して影を付け、
更に分割し細かな影を付けます。

003・水彩完成「ミロのヴィーナス」・510.jpg

3・明度表現は相対的なもの

完成しました。

石膏が白いので色を塗るのを、
不安に感じる方もおられますが、
絵画での明度表現は相対的です。

つまり画面全体の明度関係で、
白く感じる事を指しています。

作例では水彩3原色の赤青黄で、
どこも色を塗らない箇所は無く、
白を塗った箇所もありませんが、
画面全体の明度配分によって、
白と認識にされる箇所があり、
その一部に引っ張られて全体が、
白い石膏に認識されるのです。

+++++++

指導案は以上です。

○1月7日は京都にある「art space co-jin」で、
ワークショップに参加してきました。
非常に有意義でしたので、
FBでも紹介しましたが、
ブログでも記載致しますね。

説明文にも書きましたが、
一度目隠しをして触るだけの状態から、
作品を実際に見てみると、
視覚情報というのはここまで豊かで、
こんなに彩に溢れているのかと、
驚きと共に再発見する事が出来て、
とても貴重な機会でした。

関係者の皆様、
本当にありがとうございました。

目隠しして・510.jpg

視覚障害のある作家の方々とのワークショップに参加しました。
一度目隠しした状態を体験をしてから、共同制作しました。
I joined in a workshop with visually impaired Artists.
We wore a blindfold once, and created a work with them.

触ってみて「こんな感じかな?」と思ったものは、
目隠しを取ると全く違っていました。
First, I touched and imagined, "Like this?"
But the reality was quite different
when I took off the blindfold.

触感だけを頼りに情報を得る事がいかに難しく、
視覚からの情報がいかに多いかを再認識し、
重いものを持ってから軽いものを持った時のように、
世界を新たなものとして再発見する事が出来ました。
I recognized it was so difficult to know information via just touching.
And visual information had so large area in my recognition.
I re-discovered our world
as if I took a heavy burden firstly then I lift a light one.

制作中・510.JPG

私達は「森」を作りました。
We made "the woods".

今回は以上です。
ではまた!
タグ:http://www.flickr.com/photos/ouchigallery/sets/72157635924418506/ https://www.kobe-bunka.jp/course/center-list.php?cid=7&q=&p=1 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=448 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=449 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=447 Architectural Award 2012 Nominee 1662. What is “iNbolda”? http://www.art-center.jp/ http://www.archiaward.com/2012.php?l=E&m=8&theme=15&Obj=1662&pos=15] http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=20171 http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=25194 http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=32019 http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=79178 3原色で描く 石膏像 ミロのヴィーナス 世界を再発見する art space co-jin The New Primitive Declaration 新素朴派宣言 「世界一の明るい水彩を通じて、 世界一の明るい希望を共有し、 自己、他者、社会を心から明るくすることで、 世界一の愛を三者で実現して行く。」 アゴラギャラリー 日本水彩画会 アニメフェア関西 関西のクリエイター展 デザイン道場 LIVING & DESIGN 2012 ACDC Gallery Re:novel デッサン 鉛筆画 素描 dessin sketch 色鉛筆 水彩 colored pencil watercolor 神戸市 西区民センター デッサン講座 美術教室 芦屋春日集会場 http://iwasakinagi.wix.com/iwasaki-nagi-web アゼルバイジャン Azerbaijan トルコ Turkey アート 芸術 美術 岩崎ナギ サロンドートンヌ パリ Salon d'Automne Paris NY個展 ニューヨーク  Solo exhibition Ouchi Gallery ヲウチギャラリー オハイオ Ohio ハドソン・ギャラリ HUDSON GALLERY アルバニア Albania ノエビアスタジアム神戸 川田画廊 KAWATA GALLERY  個展 private exhibition 実用新案 patent   インボルダ iNbolda bolda ボルダ 丸一興業 http://bolda.jp/case/【折りたためる額縁】インボルダ 第25回 日本の自然を描く展 優秀賞 日本芸術センター第6回絵画公募展 入選
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makiko

岩崎先生、こんにちは[ぴかぴか(新しい)][わーい(嬉しい顔)][exclamation]
今回の水彩ですが、
石膏なのに肌感があり、
温かさをもつビーナスに見えます[exclamation]
それから白を使わずに色彩の置き方で、
白を感じさせるというのは、
技術力なのだろうなと感嘆いたしました、
すごいです。
目で見えるものを頼りにし過ぎて、
見えたままをリアルに描くことを
技術力があると言う人が多いですが、
私はそれよりも、先生が今回行ったような、
白に見せる技術力の方が、
いかに難しいか、、と思っています。

視覚を塞がれた世界で
新しい世界を発見できるなんて、
とても素晴らしくてワクワクしました。
そういう方に寄り添い
共に新しい芸術の世界を作れたら、
今あるものから進歩できるのだろうと思います。大変勉強になりました。
ありがとうございます[わーい(嬉しい顔)][ぴかぴか(新しい)]
by makiko (2017-01-10 11:48) 

カズノコ

石膏デッサンの時は、陰影をはっきりつけるのに、水彩等で色をつける段になると、中々濃く塗るのは難しい、といつも感じでいます。画面全体の明暗関係によって、白を感じさせるようにしなければ、と。機会を見つけて試してみようと思っています。
「白」の課題をありがとうございました。

by カズノコ (2017-01-10 23:17) 

岩崎ナギ

makikoさん→おはようございます!
嬉しいご感想ありがとうございます!
白にしても黒にしても、
水彩の場合は基本的に白黒は使いませんので、
ある意味では錯視に頼ってそう見せる訳です。
一部分の強い特徴に引っ張られて、
全体がそう見えるハロー効果(後光効果)などです。
具体的には眉の上のハイライト部分は、
ほぼ画面の白に近い状態で置いておく、等です。
しっかりお読み頂きありがとうございます!

視覚に障害がある方とのワークショップで、
気持ちが救われたのは、
皆さん非常に明るかった事です。
明るく楽しい雰囲気の中で、
貴重な体験をさせて頂きました。
自分の作品にも良い効果がある事を、
期待しています。
また頑張って行きますね!
よろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2017-01-11 09:34) 

岩崎ナギ

カズノコさん→いつもありがとうございます!
デッサンでも暗い所をシッカリ暗くするのは難しいですが、
水彩では尚更ですね。
自分自身にとっても永遠の課題である、
明暗の問題。
これからも継続的に取り組んで行きますね。
またよろしくお願い致します!

by 岩崎ナギ (2017-01-11 09:38) 

makiko

詳しく教えてくださりありがとうございます!
水彩で白は使わないと聞いていましたが、
黒も基本的には使用しないのですね。
私はトリックアートが好きで、
独学で少しだけ勉強していた時期があり、
色彩の錯覚効果についても多少かじった程度ですが、
錯覚でみせる手法がいくつもあると知りました。
学校で学ぶ方法ではないかもしれませんが、
どちらにしても錯覚効果を利用するというのは、
色彩について理解していないと難しいことだと思います。
色彩と明暗や陰影効果はどうしても繋がりがあるものだと
思うので(同一)、それを巧みに利用し、
表現している先生の技術には感服致します。
先生の水彩画に対しての研究が幅広いと感じました。

by makiko (2017-01-11 15:57) 

岩崎ナギ

makikoさん→こちらこそありがとうございます!
そうなんです水彩では白黒は同じなんですね。
補色が薄くなれば白で濃くなれば黒、なんです。
トリックアートは面白いですね。
自分ももっと勉強する必要を感じています。
お褒め頂き、こちらもありがとうございます。
また頑張りますのでよろしくお願い致します!
by 岩崎ナギ (2017-01-12 08:42) 

匁

3原色で画く
今日も悪戦苦闘で励んでいます。
白黒の明暗を出したいのですが、
どうしても、青や赤が出てきます。
by (2017-01-12 20:06) 

岩崎ナギ

匁さん→解ります!
そうなんですよねー、
それで何度も混ぜていると、
この作例でもそうですが、
紙が破れてきたりするんですよね。
完全な黒を目指さずに「紫くらいに見える補色」、
で済まされると何とか描き上げられる気がします。
いつもコメントありがとうございます!
by 岩崎ナギ (2017-01-12 20:20) 

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