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水彩完成「キットカット+レッドブル(シュガーフリー)」 [水彩+色鉛筆]

03・水彩完成「お菓子袋+清涼飲料水」・510.jpg

題・「キットカットレッドブル(シュガーフリー)」
作者・岩崎ナギ
技法・水彩
大きさ・318×410(ミリ)6号P

Title / "Kit Kat + Red Bull(Sugar Free)"
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Watercolor
Size / 318mm×410 (12.7"×16.4")

神戸市・西区民センター「デッサン講座」と「色鉛筆講座」
芦屋青少年センター「デッサン・水彩講座」用の、
水彩指導案です。

キットカットは「パキッ」と割る行為(snap)を、
とても重要に捉えていて、
一つの儀式(ritual)と定義しています。

"Have a break, have a Kit Kat."
ですね。

この場合のブレイク(break)は、
「割る」と「一休み」の二重の意味で、
「パキッ」と割る行為(break)を経て、
「心が解放される」瞬間(break)を持つ、
という事を意味しています。

実際にどこまで音がするかは別にして、
「音(sound identity)」を食べる行為に加えることで、
「心が解放される」瞬間の経験まで高める、
事を目的とされているようです。

これはデザイン道場の時に、
ネスレの方にお聴きしたものです。

レッドブルに関しては、
炭酸飲料なので全く飲まず、
詳しい事は知らないのですが、
元々タイの飲料だったものを、
オーストリア人の経営者が販売権を獲得し、
配分を変えデザインを洗練させて売り出し、
国際的なエナジードリンクへと、
成長させたそうです。

絵としてはいずれも、
「回復」の意味合いが含まれた商品として、
煌めきの強い包装、
あるいは外観となっている事を大切にし、
「灰色」を補色で作る事で、
その感覚の表現を心がけました。

では以下指導案です。
よろしくお願い致します。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

01・三角形の構図.JPG

1・三角形の構図

複数の題材を構成する時に、
代表的な構成方法は、
「三角形の構図」です。

基本的には二等辺三角形や直角三角形は、
なるべく避けて2辺の長さや角度が、
異なる三角形を選びます。

安定した構図を作りやすいでしょう。
逆に緊張感のある構図なら逆三角形も、
あり得るでしょう。

小さな題材はまとめて一つの題材として、
扱う事もできます。
ここではキットカットの個別包装は、
2個をまとめて1つの題材として、
扱っています。

02・背景の作り込み.JPG

2・背景の作り込み

最初から創作的な絵画作品だけではなく、
基本的な写実デッサンや水彩であっても、
題材を引き立てる目的のために、
背景を作り込んで行くのも一手です。

この作品でも題材が置かれた面は、
実際には平滑な面でしたが、
菓子袋の凸凹と呼応させる目的で、
クラフト紙のような面の描写としました。

このように創作した背景であっても、
映り込みの描写や色を題材に加えると、
違和感を軽減し一体感を向上できます。

03・水彩完成「お菓子袋+清涼飲料水」・510.jpg

3・灰色は何色か?

菓子の銀紙のように「灰色」のものを、
白と黒を混ぜて作る事はなるべく避けて、
「補色」を混ぜて作るようにします。

補色とは赤と緑のように色環において、
真反対に位置する色同士の関係を指し、
補色を混ぜると灰色になります。

厳密な補色関係でなくとも、
青と茶、紫と黄、緑と紫、など、
灰に近い色になる色同士を把握しておき、
多彩な灰色を持てば表現可能な色の幅は、
飛躍的に広がって行きます。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

・・・です。
いつもご覧いただき、
ありがとうございます。

次回は6月30日(月)に、
更新予定です。
よろしくお願い致します。

では!
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カズノコ

今回は、二点のサプライズが!
一つは、「背景の作り方」
もう一つは、「多彩な灰色の活用」
どちらも、描いていて悩むことが多いので、とっても助かります。
静物画の台は、木の台とか、机です。つねに茶系がほとんど。
モチーフにより、敷物にしたり、包装紙にしたり、いろいろ考えて
行こうと思います。また、グレーも、モチーフによって違う補色を
使っていこうと思います。
指導案に拍手です!!

by カズノコ (2014-06-23 14:48) 

岩崎ナギ

カズノコさん→いつもシッカリお読み頂き、
ありがとうございます!
静物の台の種類を多くするのは、
限界がありますね。
というより家で描く時は、
1種類あれば良い方で、
場合によっては書き物机を片づけて、
描く場所を作らなくてはなりません。
自身の想像と写実を相互に補完する事で、
より良い描写が得られるよう、
自分自身もまた努力を重ねて行こうと思います。
灰色に関しては古くから言われる通り、
「グレーを制するものが絵画を制す」ですね。
こちらもまずは自身が向上を心がけ、
限られた色数で微妙な色調を表現できるよう、
心掛けます。
またご指導よろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2014-06-23 15:27) 

匁

「グレーを制するものが絵画を制す」
ですか!?
なるほど。色数が多いだけが 絵 ではないのですね。
構図を考えなくては!ですね。
見る人に安心感と訴えが伝わる?
のですか?
by (2014-06-25 20:32) 

岩崎ナギ

匁さん→しっかりお読み頂き、
ありがとうございます!
「グレーを制するものが絵画を制す」は、
本当に貴重な言葉です。
「赤、緑、黄、青」と解りやすい色以外にも、
本当に何色と言い切れない色が無数にあり、
(特に影の部分はそうですね)、
それらが表現できれば、
表現の厚みは格段に向上できると思い、
そうあるべく努めたいと思います。
また構図の在り方によって、
題材は同じでも、
見る方に与える影響は、
全然異なると思います。
個人的には構図は絵で一番大事な要素だと、
考えているほどです。
by 岩崎ナギ (2014-06-25 21:30) 

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