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人物デッサン完成・「夏子」 [デッサン(Dessin)]

04・完成「夏子さん」・510.jpg

題・「夏子」
作者・岩崎ナギ
技法・鉛筆デッサン
大きさ・380×535(ミリ)

Title / "NATUKO"
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Drawing by Pencil
Size / 15"×21"

◎10月9日(火)から始まる、
神戸市・西区民センター
秋季「デッサン講座」。

その1回目の授業、
「人物画・お互いに」のために、
人物デッサンを描きました。

今回のモデルさんも、
いつも人物画を描きに行っている、
あかつき美術同好会」でのモデルさんでした。

7月にお描きしましたか???
そのお名前も「夏子さん」という、
夏に相応しい方でした。

ここ最近涼しくなってきて、
というよりも今日は台風ですが、
制作はしやすい温度となりました。

では以下「指導案」です。
よろしくお願い致します。

+++++++++++++++++++++++++

01・アタリを取る.JPG

①輪郭線を離れる

「大体これぐらい」という、
位置と大きさを輪郭線ではなく、
「塗って」決めていきます。

デッサンを始めて間もない頃は、
「輪郭線から離れる」というのが、
とても難しいものです。

最終的に「表現」としての、
輪郭線は十分にあり得ますが、
大体は「習慣で描く」例が多く、
一度この「習慣」をブチ破り、
「光と影」によって描く方法を得、
その後やはり表現として、
輪郭線が欲しいならば回帰する、
という道のりを選べば、
習慣としての輪郭線を超えて、
表現に達する事も可能です。
 
02・何頭身か知る.JPG

②何頭身か知る

頭の大きさを「測定棒」で測り、
頭のテッペンから椅子の脚まで、
「何頭身」かを測りました。

作例では椅子の脚でしたが、
今回の課題は「手まで」を、
画面に入れる課題ですので、
皆さんは手の少し下までが、
何頭身かを測ってください。

作例に話を戻しますと、
椅子の脚までで「5頭身と少し」。

・・という事は画面を6等分して、
その一番上の1分割内に、
「顔」を収めれば画面内に、
全身が収められる事を示します。

但し画面に比して余白が多く、
この点を最後に改善しています。

03・明度を合わせる.JPG

③暗い所から描く

「塗る」とお伝えしましたが、
最初に塗るのはどこでしょう?

一般的には「一番暗い」所から、
順次明るい所に塗り進みます。

同じ暗さの所は距離があっても、
同じ段階で塗ります。

冒頭の項でもお伝えしましたが、
デッサンを描く方法を会得する、
あるいは絵を会得する、
というのは特に必然性のない、
単なる「習慣」を断ち切って、
皆さんお一人お一々それぞれの、
描き方が確立される事です。

そのためには逆説的ですが、
普遍性を持った描き方を一度、
習得されるのが近道です。

04・完成「夏子さん」・510.jpg

④怖れず修正

2項目でこの人物画が、
椅子の脚までで「5頭身と少し」
とお伝えしました。

そのため画面を上下6等分し、
頭を一番上の分割内に入れた所、
画面に比して小さく入りました。

1分割中に頭を完全に入れると、
1×5=5で5分割目までしか要りません。

1分割中より少し大きいと、
1.1×5=5.5
となり6分割目の真ん中までが、
必然性のある空間となり、
構図を改善できました。

皆さんも構図の追求は妥協なく、
行って下さい。 

+++++++++++++++++++++++++

・・・以上です。
いつもありがとうございます。

秋季講座の追加募集は、
10月9日(火)の授業開始までは行っています。
ご希望の方は神戸市・西区民センターまでお問い合わせ下さい、
よろしくお願い致します。

その西区民センター近くの、
西神中央駅、駅前広場で、
10月6日(土)に、
「似顔絵(無料)」を描きます。

「福祉フェア」の一環です。
どうぞお越し下さい。

雨天の場合は翌7日(日)に順延いたします。

また「日本の自然を描く展・札幌展」が更に翌日、
10月8日(月)で最終日です。
21世紀回顧録「プレンティ西神中央」を、
出品しております。
ご高覧いただければ幸いです。

次回は10月7日(日)に、
更新予定です。

よろしくお願い致します。
では!
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カズノコ

10月2日(火)の絵画教室のテーマは、モデルさんを呼んでの人物画です。いつも、頭でっかちになってしまいます。「何頭身か」をきちんと測って描いてみようと思っています。ちょうどいいタイミングになり、感謝です!

by カズノコ (2012-09-30 21:30) 

匁

人物は難しいです。
何頭身かを量って描きますが
なぜか?後で間違っているのを発見して
修正→失敗 
になります。
モデルさんと自分の位置がその時々に
変わってしまうことも有ります。
by (2012-09-30 22:01) 

amaguri

紙のサイズに合わせて、ピッタリと収めるのはかなり難しそうですね。
しかも輪郭線を入れずに塗りだけだと、余計に難しそう。
僕なら下の紙のほうを切ってしまうかも。
(jyoji-san)
by amaguri (2012-10-01 15:43) 

岩崎ナギ

カズノコさん→こちらこそありがとうございます。
早速描かれてましたね!
何頭身か測るのも大事ですし、
最初「大体こんな感じ」と、
大雑把に掴むのも難しく、
しかし大事ですね。
色は流石に綺麗でした。




匁さん→モデルさんは日が違うと、
違う場所になったりしますね(笑)。
そうなるとどうしても写真に、
頼ることになってしまいます。
自分の対処法としては、
初日に構図をガッチリ固める、
というのをやっています。
後日は明暗の確認だけにしています。
コメントありがとうございました。




jyoji-sanさん→その柔軟さが大事ですね(笑)!
輪郭線を離れるのは、
自転車と同じで一度出来ると、
何度でも出来るようになります。
そんなに難しくはありません。
出来るまでが辛抱です・・・
by 岩崎ナギ (2012-10-07 20:23) 

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