デッサン完成「グラス+タオル」 [デッサン(Dessin)]
題・「グラス+タオル」5番
作者・岩崎ナギ
技法・鉛筆デッサン
大きさ・410×318(ミリ) F6号
Title / Glass + Towel No.5
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Dessin by Pencil
Size / 16.4"×12.72"
○デッサン「グラス+タオル」5番、
完成しました。
デッサンで大事な事は、
「大枠」をお伝えする事だと思います。
デッサンの基本の「骨組み」ですね。
だから「肉付け」は余りお教えしないのですが、
今回は「肉付け」も少し書いてみました。
指導案にも書きましたが、
それは「正しい方法」というよりも、
ある人間の「一例」に過ぎません。
どうぞ各々のデッサンの目的に従って、
それぞれの「一例」を創造し、
素晴らしいデッサンを完成されてください。
では以下指導案です、
ご助言いただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
+++++++++++++++++++++++
①画面の余白を見て配置
以前ご説明しました通り、
画面の余白を見て構図を決めます。
今回の作例では、
最初の見立てが甘く、
右に寄せ過ぎましたので、
これまた以前お伝えしましたように、
完全に消さずに以前の形をアタリにし、
左に移動しました。
構図は妥協なく探ってください。
②タオルの質を描画する
鉛筆には基本的な3種類の持ち方が、
ありました。
全部憶えておられますでしょうか?
上記3種類は基本ではありますが、
基本でなくとも、
「描画する内容に相応しい」
と判断される持ち方ならば、
基本に拘らず何でも使います。
この持ち方は親指、人差し指、中指、
3本の指を用い、かつ鉛筆の先を持ち、
芯の先端を微細に振るようにしながら、
引くと言うよりも「塗る」感じで、
布に相応しい陰影を作っています。
これはあくまで一例で、
この方法が正しいというのではなく、
前述通り目的に合致する方法なら、
何でも行います。
③消しゴムを転がし描画
初回の授業で「消しゴムも描画道具」
である事を学びました。
カッターで切って角を出し、
「白い線を描く」という用法以外にも、
前項通り描くものに適するならば、
どんな方法でも用います。
ここでは消しゴムを手のひらと、
画用紙の間に挟んで「転がし」、
タオルの凸凹した陰影を、
表現するのに使っています。
これまた前項にも書きましたが、
この方法だから正しいとか、
使わなければならないとか、
そういうものではなく、
あくまで「目的に沿うかどうか?」
で判断します。
④ある面の突出はないか?
今回は 「質感」を中心に解説しました。
しかし本来「質感」を描画するのと、
「光と影」を描画するのは同義か、
あるいは「オモテとウラ」の関係です。
つまり「光と影」が正確に、
再現されているならば、
すなわち「質感」も出ているはずです。
その逆またそうでしょう。
ただどちらかの現象に重点を絞って、
デッサンを描いた場合、
もう一方は崩れがちです。
今回は「質感」を重視したために、
最後は画面全体の「光」の調子を、
もう一度確認、修正して、
「一枚の絵」としての統合性を、
新たに求め完成としました。
+++++++++++++++++++++++
以上です。
夏本番、体調の崩れはありませんか?
人それぞれに困難な状況はありますが、
乗り越えるべくそれぞれに頑張りましょう。
私、ナギも頑張っております。
最後になりましたが、
7月15日まで上野の森美術館で開催されていた、
「日本水彩展」のために、
カズノコさんにお出かけ頂いて、
小冊子までお作り頂きましたので、
一部ご紹介いたします。
丁寧な作りで、
カズノコさんの几帳面さが伺えます。
本当にありがとうございました。
同展には「入賞以上」の展示でしたので、
「入選」どまりであった、
「それゆけ甲子園!」は展示されませんでしたが、
来年「100周年展」では「入選以上」の展示ですので、
ぜひ頑張りたいと思います。
なお同作「それゆけ甲子園!」は、
現在「神戸学園都市コミュニティープラザ」に展示中で、
9月16日からは「かほりクラフト」で展示いたします。
両展示とも、
「神戸ビエンナーレ協賛事業」に、
選んで頂きましたので、
ご報告いたします。
次回は8月5日(金)に更新します。
よろしくお願い致します。
では!
タグ:アート 芸術 美術 岩崎ナギ アゴラギャラリー 日本水彩画会 ART IWASAKI, Nagi AgoraGallery Matrix of the Mind デッサン 素描 西区民センター デッサン講座 川田画廊 岩崎ナギ個展 水彩画 鉛筆画 静物画 still-life 卓上デッサン ARTisSpectrum アート・イズ・スペクトラム Agora Gallery Representation Artist アゴラギャラリー選抜作家 http://www.art-mine.com/artistpage/iwasaki_nagi.aspx http://www.artisspectrum.com/magazine/24/index.html?pageNumber=9 コミプラ かほりクラフト 神戸ビエンナーレ協賛事業
展示は東京「上野の森美術館」では、
8月10日(水)~8月14日(日)。
ですね。期待しています。
ガラスと布 難しい基本テーマですね。
by 匁 (2011-07-30 07:51)
匁さんのいわれる展示は、「日本の自然を描く展」のことで、
岩崎ナキさんの作品は同期間に展示されます。
小生も見に行く予定にしています。
素敵な名刺サイズのメモ、何とも素敵です!
とってもナギさんらしいです!
タオルの質感の難しさがつたわってくるようです。
流石ですね!
最後に、画面全体を見直して、必要な修正を加えて
仕上げとする。~途中でもそうですが、改めて
見直しの重要性を忘れないようにと思っています。
冊子の件、丁寧に紹介下さって恐縮しています。
ありがとうございました。
by カズノコ (2011-07-30 19:27)
素敵なデッサン完成"タオルグラス+"[デッサン(デッサン)]
by Carmen Lajarín Suárez (Eurídice-v) (2011-08-04 01:22)
匁さん→ありがとうございます。
「日本の自然を描く展」ですね。
作品名は、風を聴いて「ヒサエ」です。
ご都合がつきましたら、
ご高覧頂ければ嬉しいです。
ガラスも布も基本ですが、
確実に描き別けたい題材です。
最終的には光と影の下で、
統合的に表現できればと思っています。
カズノコさん→詳細なご説明、
ありがとうございます。
お出かけ頂けるとの事、
本当に嬉しい事です。
ここ数年は毎年ご覧頂けて、
心強い限りです。
メモは他の方の作品が多いので、
迷われないよう作ってみました。
気に入って頂けて何よりです。
冊子もありがとうございました。
デッサンは最後の全体確認が、
とても大事ですね。
Carmenさん→Thank you Carmen!
I appreciated your
good comment that was
written by
good Japanese :D
by 岩崎ナギ (2011-08-05 05:44)