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デッサン完成「ラジオ」 [デッサン(Dessin)]

06・完成「ラジオ」・510.jpg

題・ラジオ4番
作者・岩崎ナギ
技法・鉛筆デッサン
大きさ・F6号(318×410)

Title / Radio No. 4
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Dessin by Pencil
Size / 14.6"×21"

001・指導案「透視図法」・510.jpg

透視図法の描き方
How to draw the perspective

◎デッサン「ラジオ4番」完成しました。

もうこのラジオも4回目ですね。
時は流れる。

課題の狙いは授業前半で学習した、
「基本形体(立方体、円柱、球)」が、
複合された形体を描く事です。

では以下指導案です。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

01・アタリを取る.jpg
下向き「矢印」.jpg
02・段々向上.jpg

①段々向上!

いつもお伝えしてきた事ではありますが、
デッサン講座は生まじめな方が多いので、
もう一度お伝えしておきますと、
最初はあくまで、
「大体これぐらいかな??」
という程度の形の取り方で十分です。

いわゆる「アタリ」ですね。

細部に頓着せず全体の形や構図を見て、
「段々向上!」させて行きます。

むしろ最初は大雑把に描きながら、
向上に力を尽くした方が、
一度にキチンと描こうとするよりも、
早く上手に描けます。

03・穴を取る・01.jpg

②穴の位置を決める

工業製品の表面に、
複雑な構造物が存在する時があります。

この構造物を描画する手がかりとして、
立体の中心点や、2分の1の場所を、
把握できれば便利です。

描画された立体の2分の1は、
現実の画面の中の絵を、
単純に定規で半分にしたところではなく、
立体面に沿って引いた対角線の交点です。

具体的な透視図法の応用方法は、
2枚目のプリントを参考にしてください。
(後述)

06・完成「ラジオ」・510.jpg

③完成

全体の明暗関係を良く見て、
明暗階調が逆転したり、
逆転しないまでも著しく異なっていないか、
もう一度確認しながら完成させます。

特にある面と別の面の「はしっこ」が、
どちらが明るくどちらが暗いか、
良く観察しながら仕上げてください。
どちらも明るい場合がありえます。
頭で決めて描かずに観察あるのみです。

+++++++++++++++++++++++

ここで「項目②」の「穴の位置を決める」を、
もう少し詳しく行きます!

03・穴を取る・01.jpg

○透視図法の具体的応用

透視図法で立体上の、
「2分の1」が判ったとして、
具体的に手で描くデッサンに、
どう応用できるだろうか?

例えば今回のラジオの場合、
外側のケースに、
音を伝えるための穴が、
ヨコ20列、タテ8段、空いている。

この多数の穴を、
透視図法の応用で描いてみよう。

まず描きたい一群の穴の
「四隅」だけは目で判断し描いて決める。
これは他の箇所との関係を見れば、
比較的容易だ。

次に「四隅」から
立体面に沿った「対角線」を、
それぞれに引くと、
その交点が一群の穴の、
「中心点」であると判断できる。

04・穴を取る・02.jpg

ヨコ20列であるから、
「2分の1」は10列目と、
10列目の間となる。
その位置は中心点から、
タテに引いた補助線である。

タテ7段であるから、
中心点からヨコに引いた補助線が、
「2分の1」で、
4段目の穴の並びと同じである。

このヨコに引く補助線は1枚目で述べた通り、
消失点に向けて引くのだが、
手描きで描く場合は消失点がどこか、
判断するのが難しい。

具体的には最上段と最下段に引いた補助線
(これは四隅を結べば良い)の角度を、
平均したものと考えれば良いだろう。

後はタテヨコ共に、
同様の行程を繰り返して、
それぞれの穴の並びの補助線を取れば良い。

05・穴を取る・03.jpg

このように一見複雑に見える、
立体上の構成物なども、
透視図法の応用で描画可能である。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

以上です。

暖かくなったり寒くなったり、
忙しいですね!
お体にはお気をつけて。

次回は12月17日(金)に更新します。
では!
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コメント 5

広島ピアノ

本当に。
暖かくなったり寒かったり。
お互い体調管理には気をつけましょ~!
コメント、有難う御座いました。
by 広島ピアノ (2010-12-11 16:46) 

カズノコ

透視図法は難しいですね。
ところで、③完成の8行目は、「どちらが明るい場合も・・」は
これでいいですか?~「どちらも・・」でなくて。
by カズノコ (2010-12-16 23:34) 

岩崎ナギ

広島ピアノさん→そうですね、
昨日今日はとびきり寒いです。
その落差が知らず知らず堪えますね。
夜はシッカリ寝て、
健康維持に努めたいと思います。
ありがとうございます。




カズノコさん→そうですね、
でも手で透視図法を描けると、
便利であるとか無いとかを超えた、
楽しみもあるんですよ。
文章は・・・
どちら「が」明るい場合「も」ありえます。
から・・・
どちら「も」明るい場合「が」ありえます。
・・・と、
順序を入れ換えて、
より解り易くしてみました。
ご指摘ありがとうございました。
by 岩崎ナギ (2010-12-17 05:23) 

tromboneimai

いつも我社のラヂヲをありがとうございます(笑)
ロゴが昔の奴なのでとても懐かしいのです。
by tromboneimai (2010-12-19 00:00) 

岩崎ナギ

tromboneimaiさん→こちらこそ何度も描かせて頂いて、
ありがとうございます。
たぶんこれからも描くと思います(笑)。
よろしくお願い致します。
ロゴも時代に合わせて変わっているんですね。
改めて見直してみると、
今のロゴにはセリフ(文字のヒゲ)がありませんね。
形も四角丸と言った風で、
デザイナーの方がよく考えておられるんですね。
by 岩崎ナギ (2010-12-24 05:46) 

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