人物デッサン「時代の足音を聴く」完成

題・「時代の足音を聴く」
技法・鉛筆素描
大きさ・２１０×２９７（ミリ）Ａ４
作者・岩崎ナギ

title / "Hearing the footsteps of the times."
technique / dessin by pencil
size / 8.4×11.88 (inch) A4
artist / IWASAKI, Nagi

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床に耳を付けて、
時代を聴く女性。

次の時代の足音はどんなだろう？

昔フランス語の先生から聴いた話・・・

ソルボンヌ大学に留学していた頃、
ドスンドスンと家が上下し、
「地震！」と窓の外を見ると、
学生達が地響きを立て行進している。
「五月革命」だ。

ナギはラグビー部だったから、
多人数が戦列を組み走るとき、
地面が揺れ地響きがするのを、
経験として知っており、
その話を実感を伴って聴いた。

時代が変わる時には底から揺れる。

地面の下から音が上がってくる、
耳を付け注意深く聴いていると、
その「うなり」が響いている。

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昨日は西区民センターに、
デッサンを教えに行ってきました。

「人物デッサン」の日で、
モデルさんにお越し頂きました。

以前にも書きました通り、
「ゴロン」と寝ころんで下さいと、
お願いしていたのです。

おそらく自分自身は指導に忙しく、
描く間はないだろう・・・
と思っていたのですが、
実際には結構ありました。

モデルさんの周りに、
イーゼルが立ち並び、
その間をすり抜けて、
声をお掛けするのは困難で、
おかげ様で自分の絵も、
結果として描けたのでした。

しかし前述のような予想から、
スケッチブックを持っておらず、
指導用プリントの裏に描きました。
万全の準備はいつであれ必要ですね。

その描いている時に、
この姿勢はまるで、
床に耳を付け、
底の音を聴き取っているようだ、
と感じ上の題を付けました。

駅で降りた時に、
「新しい党です。」
とチラシを渡され、
非常にイヤな気持ちになった事も、
あったのかも知れません。

「幸福実現党」でした。
要するに「幸福の化学」です。

政治が腐敗しているからと言って
（それはいつの時代でもそうです）、
宗教で良いと言う事にはならない。

この世界に於いてはどんな神、仏、
その他を信じようとも、
成していくの全て人間。

そもそも景気の良い事を言うけれど、
財源はどうするのか？
相続税を廃して得するのは、
既得権益を得ている人だけでは？
独自の防衛体制とは具体的に何か？
ミサイル基地を攻撃できる戦力は何処に？
少子化の根本は「住宅・教育・交通」ではなく、
安定した職がないからです。
海外からの移民を受け入れ、
どのように職を分配するのですか？

危うい所だらけですが、
こういう党が当落はともかく、
何百人も候補者を出せる力を、
備えていることに危機感を憶えます。

ナギ自身も苦しみの中、
安易な方向に流れないよう、
自戒し時代の音を聴きながら、
一歩一ゝ歩みたいと思います。

明日はパン屋さんの早朝労働ですので、
ブログは一日お休みします。

また金曜日にお会いしましょう。
では！

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コメント 6

素人が、どうのこうのと言えませんが
素晴らしいの一言です。
薄い紙に、鉛筆で・・・
何千枚のデッサンを描かれたのでしょうね。
ローマは、一日にしてならず。
精一杯頑張ります。　＾＾；
by よしあき・ギャラリー (2009-08-19 12:16) 

素晴らしいデッサンです。
着ている衣装のやわらかさが見事に表現されています。
実は、昨日、前と同じモデルさんを描いたのですが、
うまくバランスが取れず苦しんでいますので、良さが一層分かります！
また、生徒さんのも教えて下さいませ、可能な範囲で！
by カズノコ (2009-08-19 16:48) 

　今回のデッサン講座は、私にとっては数段ランクアップのようなテーマーでしたが、その分、いろいろ貴重な収穫がありました。

　４、５秒見ただけで指摘された、曲げた腕の長さのアンバランスは、見直してみると全くその通りで、危うく時間内に修正をして、一応作品として完成させることが出来ました。全体を見ないで、チマチマ些細な事にばかり手をかけていることが如何にナンセンスか良く分かりました。
これも、第３回のときに言っておられた、「最初の段階でのネバリ」の不足だったのでしょう。

　自分の絵の画像と先生のものとを比べて見て気づいた事は、わたしの作業には、モデルの女性に対する「おもい」が入っていない事です。細部、細部の寄せ集めではただの動物の絵にしかなっていないなあという事でした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（長くなってすみません）
by MUE (2009-08-19 21:28) 

よしあき・ギャラリーさん→ありがとうございます｡
そこまで気に入って頂いてとても嬉しいです。
人物クロッキーは昔一念発起して、
１０００枚描きましたが、
残念ながら現在は続けていませんねー。
ただその時やはり１０００を超えたことで、
何かしら掴めた気がしました。
またよろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2009-08-21 06:06) 

カズノコさん→ありがとうございます｡
今回は裾部分がレースになったスカートや、
ギャザーの寄せてある服など、
衣服が難しかったです。
それで却って意欲的に取り組む事ができました。
生徒さんの作品も公開したい所ですが、
それはやや職権濫用に思いますので、
自粛しております。
ご理解よろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2009-08-21 06:09) 

MUEさん→お越し頂き、
ありがとうございます｡

難易度の高い人物画でしたね。
普段あまりジックリ観察することのない、
寝姿でしたから、
ナギ自身としても勉強になりました。
細部にこだわる事自体は、
それほど悪くないかも知れませんが、
それも全体の整合性あっての事。
やはり構図で粘るのは、
大変重要と考えております。

デッサンとは初回お伝えしました通り、
見る事によって世界を新たに捉え直し、
描くことによって深く知り愛することです。
このモデルさんとは今後会うことのない、
一期一会の関係とは思いますが、
それでもそういう姿勢に変わるところはありません。
by 岩崎ナギ (2009-08-21 06:15)