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デッサン完成「クワトロ保存ビン&りんご」 [デッサン(Dessin)]

05・完成「ビン・りんご」・510.jpg

デッサン完成「クワトロ保存ビン&りんご」
Dessin "Quatro Stagionie's save bottle & apple"

西区民センターでの、
今日のデッサン講座用に、
「クワトロ保存ビン&りんご」を描きました。

この画題を選んだ理由は・・・

1・「回転体」の描写方法

2・「球」の影の付き方

・・・の2つを学ぶためです。

1の「回転体」を描く場合、
通常「補助線」を引きます。

補助線を引く事によって、
「円」に角度が付き、
「楕円」に見えているのを、
比較的、楽に描く事ができます。

2の「球」の影の付き方、という知識。

この知識も応用範囲は広く、
「リンゴ」を描いたり、
「風船」を描いたり、
球状のものを描くときは、
いつでも役に立ちます。

1枚目のプリントをご覧下さい。

デッサン講座・5月19日「回転体・球」・1枚目・510.jpg

「円」も目の高さでは、
1本の線にしか見えません。

それが上下する事により、
真円に近づきます。

さて「球」の影の付き方は、
ぜひ考えてみてください。

前回の円筒の時のように、
反射光を思い出せば、
自然と理解できます。

どこが一番明るく、
また一番暗いでしょうか?
正解は明日発表します。

では以下、描画手順を見てみます。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

01・アタリを取る.jpg

1・アタリを取る

最初に十字線を引くのは、
変わりません。

今回のような回転体なども、
いきなり補助線を引いたりせず、
まず軽くアタリを取って、
構図の段階で良い位置かどうか、
判断できるまで、シッカリ粘ります。

実際の題材の配置も机の上で、
何度も動かして検討します。

ビンなど映り込みの強い題材は、
他の題材との距離によっても、
陰影は変化します。

画面の上だけで帳尻を合わせず、
実際の置き方にも心を砕きます。

02・形を直す.jpg

2・形を直す

前項の「アタリを取る」でも、
述べましたが補助線を引く前に、
おおよそ形が間違っていないように、
直していきます。

補助線を引いて図形上の楕円が、
正しく描けたとしても、
それが実際の題材の見え方と、
一致しているとは、限りません。

補助線なしで描いた状態で、
「大体、形があっている。」
という事が大事です。

03・補助線を引く.jpg

3・補助線を入れる

大体の位置と、形の正確さが、
捉えられた、と判断できたら、
そこで初めて「補助線」を入れます。

まず回転体の中心線を入れ、
楕円の左右を決めます。

楕円の見え方は高低により、
変化します(1枚目参照)。

また今まで触れてきませんでしたが、
リンゴも同時に進めておきます。

球の陰影の付き方も、
1枚目を参照して下さい。

04・描きながらより正確に.jpg

4・描きながらより正確に

補助線を使い、図形上、
正確に形を取ったとしても、
なお、デッサンを進めていく過程で、
間違っていると感じたら、
より正確に直して下さい。

ここは技術というよりも、
気持ちの踏ん張りです。

透明性を持つビンなどは、
裏側の線も描いていきます。

リンゴで言えば「ヘタ」。
ビンで言えば「フタ」、
あるいは「底」、
など力が集中している所は、
重点的に描きます。

またビンの「ロゴ」、
これは主要なロゴだけは、
必ず描いて下さい。

これも一度に描き上げず、
「アタリ」の段階から、
軽く位置を気にしておいて、
段階的に仕上げます。

05・完成「ビン・りんご」・510.jpg

5・完成

完成しました。

ビンの影は光が映り込んでいるのが特徴です。

影も必ずアタリの段階から軽く付けて、
構図の一部として見ます。

最後に「付け足し」で描かないようにしてください。

また今回はビン(回転体)の解説が主になりましたが、
この絵の場合、リンゴが手前になっており、
より密に描写する必要があります。

デッサンの描き方の基本は、
「手前から奥に」です。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

・・・でした。

皆さんのご意見をお訊きして、
文章を直したいところですが、
ギリギリになってしまって、
今日が授業ですので、
このまま行ってきます。

では明日!
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お茶屋

自分、絵を描くのが苦手なのですが・・・
すっかり読みいっておりました!
思わずコメントさせて頂きました^^;

by お茶屋 (2009-05-19 11:30) 

komo

私も水彩画には詳しくありませんが大変興味深く読みました。
小中学校の時、美術が好きで写生大会で入選してました。
今では子供の夏休みの宿題の絵を描いてます。
趣味は違いますがよろしくお願いします。
by komo (2009-05-19 13:25) 

カズノコ

ナギさんが、よく描けているが、少しずつあまいと!仰っていただいたこと、
よく分かりました。
今回の、個々のご説明を見ると、実にいい加減にやっていたなと、自分ながら思います。縦のものを描くと、すべて同じように右傾きに描いてしまいます。

教材の内容、とっても素晴らしいです。
分かりやすいこと、
懇切丁寧なこと、です!

by カズノコ (2009-05-19 19:26) 

ゆみゆみ

ほほぉー。
あたしみたいな性格は・・・描けそうにないなー(笑)
たぶん途中で「いやぁぁぁ」って叫んでしまいそう。
でもこうやって基本をしっかり教えてもらって、自分のものに
していったら、楽しいんだろうな~。
by ゆみゆみ (2009-05-19 21:17) 

岩崎ナギ

お茶屋さん→初コメント、
ありがとうございます。
いやーお読み頂いて恐縮です。
デッサンを普段行われない方でも、
何となく理解できるような内容を目指して、
頑張っております。
by 岩崎ナギ (2009-05-20 05:53) 

岩崎ナギ

komoさん→そうですかありがとうございます。
案外子供の時の体験って重要ですねー。
その時誉められたことが、
今に繋がっている気がします。
お子さんの絵、大人っぽい絵になっているのでは(笑)?
またぜひ、よろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2009-05-20 05:57) 

岩崎ナギ

カズノコさん→そうですか、
ご理解頂いてありがとうございます。
カズノコさんは良くお描きになっているので、
細かい知識を詰められれば、
またグッと一段階伸びますよ。

教材、分かりやすかったですか、
ありがとうございます。
そう言って頂けると安心ですね。
by 岩崎ナギ (2009-05-20 06:02) 

岩崎ナギ

ゆみゆみさん→いやーイチゴ育てる根気があれば、
意外と出来るよ(笑)。
それほど辛抱に次ぐ辛抱でもないですよ、
やはり時々、すごく面白いですから。
基本が出来れば色んなものが描けて、
段々楽しくなってきます。
by 岩崎ナギ (2009-05-20 06:06) 

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