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水彩「サツマイモ+柿」+生徒さん作品3枚 [水彩+色鉛筆]

003・水彩完成「サツマイモ+柿」・510.jpg

題・「サツマイモ+柿」
作者・岩崎ナギ
技法・紙に水彩
大きさ・318×410(ミリ)6号

Title / "Sweet potato + Kaki"
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Watercolor on Paper
Size / 318mm x 410mm (12.7"x 16.4")

○神戸市・西区民センター
芦屋「春日集会所」、
デッサン講座、色鉛筆講座、水彩講座用に、
「サツマイモ+柿」を描きました。

また今日は久しぶりに、
生徒さんの代表作を、
ブログ後半でご紹介します。
ぜひご覧になって下さい。

では以下指導案と生徒さん代表作です。
ご高覧よろしくお願い致します。

++++++++++++++++++++++

001・影を考える.JPG

1・影を考える

題材から接地面に落ちた影は、
基本的には描画された方が、
その場の状況を現しやすいでしょう。

影にも色々と方法論がありますが、
用いる線は接地面を現す平行線と、
もう一種類は光の指す方向に流れる、
斜めの線をお薦めしています。

理由としては多種多様な線を使うと、
主役である題材の描写より、
目立つ場合があるからです。

影は重要な要素ではありますが、
従属的な役割ですので、
線の方向を使い過ぎない方が、
良いかもしれません。

また題材と題材が離れている場合、
ここでは柿とサツマイモの間を、
薄い線での影でつないでおくと、
接地面の一体感を増せるでしょう。

002・長手短手.JPG

2・長手方向が主役

第1項の影の項目では題材と影の、
優先順位についても記述しました。

この第2項は題材の描写に使う線の、
優先順位についてお話しします。

まず題材を描写する際に、
長手方向と短手方向があるならば、
長手方向の線の優先順位が上です。

このサツマイモで例示しますと、
長手方向の線で大体の形を取り、
その後に丸みを表す短手方向を、
絡めて描写していきます。

但し自然物を描写するのですから、
長手、短手とも機械的に線を引かず、
観察に基づいて必要な箇所に、
必要とされるだけ線を付します。

003・水彩完成「サツマイモ+柿」・510.jpg

3・完成

完成しました。

完成する場合の優先順位は、
手前と奥があるならば手前が上です。

さらに今回の例で言いますならば、
手前のサツマイモの構造の中で、
突端の切り落とされた白い部分が、
最も優先順位が高い部分です。

但し創作者が主題を持ち、
それを画題に特に反映させたい場合、
優先順位はその主題に順じます。

+++++++++++++++++++++++++

・・・指導案は以上です。

では続いて現在ご受講頂いている、
各講座(芦屋除く)の受講生の方の、
代表作品をご紹介します。

水彩2015秋・向井理恵「西神中央公園」・.JPG

水彩講座・受講生作品
The Student Work
of the IWASAKI, Nagi's Dessin Class.
※ご本人の許可を得て掲載しています。

向井理恵さん作品「西神中央公園」

Artist / MUKAI, Rie
Title / "Seisin Chuou(means Center of West Kobe) Park"


(寸評)ふわーっとした水彩らしい、
色の交わりあいが美しい作品です。

林の奥の暗い明度をシッカリ落せているので、
絵にメリハリがついています。

構図を馬の埴輪を中心に絞ったのも、
効果的だと思います。

大体、風景を描くとなると、
「あれもこれも!」と、
つい欲張って沢山いれたくなりますが、
大抵は絞った方が伝わりやすいものです。

デッサン2015秋・林良子「中央公園」.JPG

デッサン講座・受講生作品
The Student Work
of the IWASAKI, Nagi's Dessin Class.
※ご本人の許可を得て掲載しています。

林良子さん作品「中央公園」

Artist / HAYASHI, Ryoko
Title / "Chuou(means Central) Park"

(寸評)特に素晴らしいのが、
木の描写です。

一群の葉を一まとめで捉えて、
それを小割して行くのが、
一般的な描き方かと思うのですが、
一枚一々捉えられるならば、
もちろんそれでも結構ですし、
ここでは一枚一々描く描法が、
画面にイキイキとした活力を与えています。

人物2人が別々の方向に歩いて行くのも、
画面に動きを与えています。

色鉛筆2015秋・宮本順子「こうじ台1丁目」.JPG

デッサンと色鉛筆講座・受講生作品
The Student Work
of the IWASAKI, Nagi's Dessin & Colored Pencil Class.
※ご本人の許可を得て掲載しています。

宮本順子さん作品「こうじ台1丁目」

Artist / MIYAMOTO, Junko
Title / "Kouji-dai 1 cho-me"

(寸評)「ドラえもん」に出て来そうな、
日本の一時代の典型的家屋が、
好感の持てる素直な描写で捉えられています。

どんな世界の一隅であっても、
切り取り方次第で必ず絵になる。
それが解る一枚です。

描くものが無い、などと、
つい言ってしまいがちですが、
物事を丁寧に観察して、
飾らず描く事が、
絵の基本だと改めて感じました。

・・・以上です。

今週火曜まで行っていた、
日本水彩・兵庫支部秋季展をご覧頂いた方、
ありがとうございました。

2015・秋支部展「自分とタクシーカフェ」・510.jpg

○日本水彩兵庫支部・秋季展
○Japan Watercolor Hyogo Branch Autumn Show

いつもありがとうございます!
では!!
タグ:サツマイモ 柿 Sweet potato Kaki アゼルバイジャン Azerbaijan トルコ Turkey アート 芸術 美術 岩崎ナギ サロンドートンヌ パリ Salon d'Automne Paris NY個展 100人展 ニューヨーク  Solo exhibition Ouchi Gallery ヲウチギャラリー オハイオ Ohio ハドソン・ギャラリ HUDSON GALLERY メリット賞 Merit Award ノエビアスタジアム神戸 川田画廊 KAWATA GALLERY  個展 private exhibition デッサン 鉛筆画 素描 dessin sketch 色鉛筆 水彩 colored pencil watercolor 神戸市 西区民センター デッサン講座 美術教室 芦屋青少年センター http://iwasakinagi.wix.com/iwasaki-nagi-web The New Primitive Declaration 新素朴派宣言 「世界一の明るい水彩を通じて、 世界一の明るい希望を共有し、 自己、他者、社会を心から明るくすることで、 世界一の愛を三者で実現して行く。」 アゴラギャラリー 日本水彩画会 アニメフェア関西 関西のクリエイター展 デザイン道場 LIVING & DESIGN 2012 ACDC Gallery Re:novel Architectural Award 2012 Nominee 1662. What is “iNbolda”? http://www.art-center.jp/ http://www.archiaward.com/2012.php?l=E&m=8&theme=15&Obj=1662&pos=15] http://renovel.org/works/iwasaki.html http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=20171 http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=25194 http://www.kcua.ac.jp/information/?mp=32019 https://www.kobe-bunka.jp/course/center-list.php?cid=7&q=&p=1 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=448 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=449 https://www.kobe-bunka.jp/course/detail.php?csid=447 http://www.flickr.com/photos/ouchigallery/sets/72157635924418506/
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カズノコ

最後の言葉が、気に入りました。
「物事を丁寧に観察して飾らず描くことが、
絵の基本だと改めて感じました。」
その心を頂きたいと思います!
by カズノコ (2015-11-15 18:56) 

岩崎ナギ

カズノコさん→非常に丁寧にご覧頂いてありがとうございます!
丁寧で地道な観察は、いつも生徒さんから、教えて頂いています。
また1枚1枚頑張って行きたいと思います。
by 岩崎ナギ (2015-11-15 22:25) 

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