デッサン完成「コーラ瓶+バナナデニッシュ」 [デッサン(Dessin)]
題・「コーラ瓶+バナナデニッシュ」
作者・岩崎ナギ
技法・鉛筆デッサン
大きさ・410×318(ミリ) F6号
Title / Cola bottle + Banana Danish pastry
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Dessin by Pencil
Size / 16.4"×12.7"
○神戸市・西区民センター「デッサン講座」課題、
「パン+飲料」の指導案です。
今回は神戸ベルのバナナデニッシュと、
(パン名が違っていたらご指摘頂ければ幸いです)
そして瓶のコーラです。
構図は「逆L字型」構図を用いました。
ゴッホの「夜のカフェテラス」なんかは、
「L字型」と「逆L字型」の組合せ構図です。
定石を常に使う必要はありませんが、
頭の片隅のどこかにしまっておくと、
いざという時に引っ張り出せます。
では以下指導案です。
ご助言よろしくお願い致します。
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①方向性のあるものの配置
今回はパンの下に、
キッチンタオルを敷いて、
構成しました。
この事例の様に、
斜めに置いて構成する時は、
題材の端の前に出ている側は、
画面中央に向けて、
配置するのが原則です。
力を画面外に逃がさないためです。
原則のある所には、
必ず例外がある訳ですが、
まず知識として原則を、
憶えて頂ければ幸いです。
②影を含めて構図
デッサン講座では、
卓上デッサンの時に、
「影」を描いて頂いてます。
これは題材の置かれている状況を、
影が有力な情報として補足するので、
お描き頂いているわけです。
影を描く前提で、
構図を構成する以上、
影をどう配置するかも、
考慮に入れる必要があります。
作例では影への考慮が甘く、
パンと瓶に「影」を描くと、
構図が「狭苦しい」感があり、
画面内の矢印どおり、
パンをもう少し左に振りました。
③L字型の構図
題材2点ものの定石として、
「L字型(逆L)」構図があります。
今回は背の高いコーラを、
「(逆)L」の縦棒部分とし、
パンを横棒部分として構成しました。
空きの部分がスカッとでる事で、
奥行きのある構図になりやすいです。
ゴッホの「夜のカフェテラス」なども、
「L字型」構図の例と言えるでしょう。
④完成
キッチンタオルの穴など、
細部も描いて完成しました。
この穴やコーラ瓶のふくらみも、
陰影を描いていった結果、
「穴」や「ふくらみ」に、、
「なっていく」のであって、
明度の強弱のないまま、
「輪郭線」で穴やふくらみを、
追いかけないように、
注意いして下さい。
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・・・でした。
来週はいよいよ、
米国アリゾナで東日本大震災の、
義捐金募集展覧会に参加します。
その記事を8月21日(日)に、
掲載する予定です。
よろしくお願い致します。
では!
なるほど
輪郭より、明暗を描いて
輪郭がわかるようにするんですね。
難しい題材です。
この3点の内一点だけでも描ければ嬉しいです。
by 匁 (2011-08-18 07:54)
お久しぶりデスデス~<(_ _)>
ナンとか生きてますし、そろそろ投稿し始めますゥ~♫
by の (2011-08-19 00:55)
今回は、L字型(逆)の定石と明暗による輪郭線のこと
を教えて頂き、ありがとうございました。
同じようなことを、小磯良平のデッサンで
聞いたことがあります。
大きな課題にしても、実践するにはあまりにも
難しそうですね?
by カズノコ (2011-08-19 08:46)
" 定石を常に使う必要はありませんが頭の片隅のどこかに
しまっておく"
どんな場面というか状況にも当てはまるように感じ
感銘を受けました。
ただただ花にコンデジを向けていますが "構図"って
大切なのが理解できました。。
撮るときの一呼吸を大切にしたいと思いました。
by ララアント (2011-08-19 22:38)
お久しぶりです。コーラ瓶のリアルな描写、さすがですね。
横浜の中心部に移り住みましたが、とてもアートなものが
身の回りに沢山あり、また展覧会もそこらじゅうで行われているので、
こちらお越しの節は声かけて下さいね^^
by tromboneimai (2011-08-20 23:23)
匁さん→そうですね、
明暗を表現すれば、
結果的に形も解るという事です。
ご理解頂いてありがとうございます。
そして絵は明暗で描けるのだという事を押さえれば、
どんな題材でも基本的には、
描けるようになると思います。
のさん→ご無沙汰していました!
またお越し頂きありがとうございます。
ぜひご訪問させて頂きますね。
カズノコさん→こちらこそ、
いつも丁寧にご覧頂いて、
ありがとうございます。
小磯良平のお話については、
不勉強にして知りませんが、
明暗で描く方が、
結局は容易だと思います。
輪郭で表現するのは、
「名人芸」であり、
一方の明暗表現は誰でも到達できる、
もっと一般的なものです。
ララアントさん→丁寧にご覧頂いたようで、
ありがとうございます。
先人が何千年も描いてきたものですから、
中々本当の意味で「独自」というものはなく、
伝統的な定石を知っていれば、
むしろやり早く「独自性とは何か?」という問いに、
集中できるように思います。
お花の撮影に関してはララアントさんの方が、
ずっとお詳しいと思います。
お役に立つところもあれば嬉しいです。
tromboneimaiさん→おはようございます。
コーラ瓶、気に入って頂いて、
ありがとうございます。
横浜は首都圏のどの展覧会に行くにも、
交通の便が良いですね。
手間を厭わなければ、
大抵のものは観られそうです。
そちらにお伺いする際には、
よろしくお願い致します。
by 岩崎ナギ (2011-08-21 05:39)