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CDジャケット制作「だから今日、希望がある」デッサン案 [日記(Diary)]

03・CD「希望がある」・デッサン完成・修正版・510.jpg

題・「だから今日、希望がある」(デッサン案)
作者・岩崎ナギ
技法・鉛筆デッサン
大きさ・H455×W530(ミリ)F10号

Title / "Today we have a hope" (Dessin Plan)
Artist / IWASAKI, Nagi
Technique / Dessin by Pencil
Size / H18"×W21"

※ご依頼者から許可を頂き、
制作過程を7月21日(木)再掲載しました。

○「だから今日、希望がある」という、
CDジャケット制作のための、
デッサン案です。

最初は去年「岩崎ナギ水彩展」を開催して頂いた、
神戸学園都市コミュニティプラザ」の、
男座さんからのご紹介でした。

CDジャケットを描ける人を探している、
という情報を頂き、
詳しいお話をお聴きして、
応募しました。

CDを出されるのは、
コウベレックス」という、
レコーディング業務をされている所で、
「だから今日、希望がある」は、
「南米の新しい賛美歌」という副題がついた、
アルゼンチンの賛美歌を日本語化したものです。

代表の方とお会いして、
音楽もお聴かせ頂き、
条件や求められるイメージをお訊きしました。

そのイメージを大切にして、
「重要度」順を守り、
かつ殆どを網羅して、
1次審査用として制作したのが、
このデッサンです。

「力強さ、人間のいきざま、躍動感、命のエネルギー」
を画面全体で表現し・・・

「神の愛、神の創造、イエスの死と復活、世の光」
については「エマオの晩餐」のように、
手前にイエスが座る事で表現しました。

主人と赤ん坊のみがイエスに気付き、
他の人間は気付かず、
主人をニコニコと見守る構成です。

普段の作品通り、
「光と影」には注意を払いました。

西欧の伝統では「左」から指す光は、
人間の光。

ここでは「右」から光が射し、
「世の光」である事を暗示しています。

窓からも光が射していますが、
方向としてはイエスから発する光の方が、
ずっと強く影響しています。

イエスの顔は見えず、
取り分けるコテの金属に、
わずかに長い髪と顔の一部が、
映り込んでいます。

・・・と本デッサンと共に、
上記のような事をお伝えして、
本制作に移る許可を頂きました。

これからは水彩の制作ですね、
急がなくては!

最終的な図柄決定までには、
以下のような流れがありました。

01・「だから今日希望がある」・習作01・510.jpg

習作1
Study 1

まだお祖父さんもイエスを向き、
主題の絞り込みが甘いです。

子供とお母さんの距離も気になります。
未提出、自分用。

02・CD「希望がある」・デッサン完成・510.jpg

習作2
Study 2

この案で合格を頂く事が出来ました。

競作形式でもうお一方おられましたので、
相手の方が色彩有りで案を出された場合、
選ばれないのではないか?

・・・と案じましたが、
制作者の方の「想い」を上手く盛り込めた・・・
とご判断頂いての、
合格だったようです。
ありがとうございます。

1案目と違いイエスを向くのが、
主人と赤ん坊だけにして、
主題を明確にしました。

コテに映り込む案を盛り込みました。
お母さんも子供に手を回しています。

ただ今回は超教派の計画という事で、
シスターはカトリックのみという点で、
直すという事になりました。

03・CD「希望がある」・デッサン完成・修正版・510.jpg

「だから今日、希望がある」(デッサン案)

"Today we have a hope" (Dessin Plan)

シスターを南米のお母さんにして、
OKを頂きました。

シワは緩和した方が良いとのご指摘を受け、
そうするつもりです。

現在は墨絵と銀の段階で、
色彩はこれからの段階ですが、
なるべく早くそして良い色彩を、
考えていきたいと思います。

最終的には依頼された方に、
喜んで頂けるような、
歌、楽器を演奏された方に、
喜んで頂けるような、
そしてそれ以上にCDを手に取った方に、
喜んで頂けるような、

このような時代だからこそ、
生きる力の一助となるような、
明るく力強くそして美しい、
作品に仕上げたいと思います。

中々難しい作品ですが、
いつもブログをお読み頂いている皆さんにも、
ご指導頂きながら、
頑張て行きたいと思います。
よろしくお願い致します。

次のブログは6月23日(木)に、
更新したいと思います。

ではまた!
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コメント 5

(。・_・。)2k

素晴らしいじゃないですか!
いつかそうなるような写真を撮りたいものです
by (。・_・。)2k (2011-06-16 08:14) 

匁

素敵です。
CDジャケットになると良いですね。
応援しています。
by (2011-06-16 19:38) 

コモン

こんばんは。
”だから今日、希望がある”
素敵な言葉ですね。
彩色された作品、楽しみにしてます。

by コモン (2011-06-16 21:31) 

カズノコ

讃美歌の関係で、イエスにちなんだ絵とは
凄いですね。ひかりはイエスから来る。
主人と赤子の目線だけがイエスを見てる。
とっても、見事な発想ですね。
ここ1年ほど、犬養道子の『聖書を旅する』の
全十巻を読んで、いま最終巻の途中まで
来ています。改めて、「聖書」の内容がよく
分かってきたように思います。
聖書関係の挿絵では、イギリスの詩人、
ウィリアム・ブレイクが素晴らしい絵を描いて
いますよ。ダンテの『神曲』の挿絵なども。

by カズノコ (2011-06-16 23:48) 

岩崎ナギ

(。・_・。)2kさん→ありがとうございます。
写真の方はとても楽しみにしております。
ぜひまた拝見させてくださいね。





匁 さん→ありがとうございます。
キチンとやり切りたいと思います。
またご指導よろしくお願い致します。





コモンさん→おはようございます。
ありがとうございます。
色々な事があっても、
希望はいつも人の心を明るく照らします。
決して希望を捨てる事なく生きたいものです。
またよろしくお願い致します。





カズノコさん→ありがとうございます。
最初は「例え貧しくとも、
愛する人々との食事は、
人の心に希望を灯すものだ。」
という考えから初めて、
それを絵として表すため、
細部のあり方を詰めていきました。

犬養道子さんの、
『聖書を旅する』は、
雑誌連載時に何度か拝読しました。
十巻もの長尺なんですね、
それを読了する勢いとは、
カズノコさんの粘り強さに感心します(笑)。

ウィリアム・ブレイクはとても好きなんです。
実際に何度か水彩を間近で見たこともあります。
ダンテの「神曲」は、
ギュスターヴ・ドレの挿絵のものを読みました。
こちらもとても素晴らしく、
感動させられるものでした。





※この記事は一時的に削除しました。
コメントを頂いた皆さん、
ご迷惑をお掛けしました。
by 岩崎ナギ (2011-06-23 05:59) 

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